イスラーム歳時記

イスラームの暦は
「ヒジュラ暦」と呼ばれています。
それは、マッカ(メッカ)からマディーナへと聖遷(ヒジュラ)がおこなわれた年を紀元とするからです。西暦でいえば、622年のことでした。


ヒジュラ暦は太陰暦
世界の暦には、おおきく分けて2種類あります。太陽の動きによって作られる太陽暦、月の動きによって作られる太陰暦です。
イスラームの暦である「ヒジュラ暦」は、純粋な太陰暦です。月が満ち欠けして1周するのが、1ヶ月にあたります。月は地球の周りをおよそ29.5日で回りますから、月の満ち欠けによる「月」は29日または30日となります。
ヒジュラ暦は1年が12ヶ月ですが、その合計は354日となります。つまり、太陽暦の月よりも11日間短いのです。その結果、私たちが使っている太陽暦の方からみると、太陰暦であるヒジュラ暦は少しずつズレていくことになります。


今年は、ヒジュラ暦1438年(9月まで)
現在は、ヒジュラ暦では1438年にあたっています。
このヒジュラ年の元旦は、去年(2016年)の10月2日でした。また、ヒジュラ年の大晦日は、今年の9月20日と予想されています。ということは、太陰暦である1438年と太陽暦の2017年は3ヶ月ほどずれています。
振り返って見ると、2009年は、元旦がヒジュラ暦1430年1月4日で、この1430年の大晦日が12月17日でしたから、二つの暦はほぼ重なり合っていました。これからも、毎年ずれが広がっていきます。


この歳時記では
ヒジュラ暦の流れと、それに合わせた行事や季節の話題を提供します。


これからの重要な日付
ラマダーン月の断食:5月27日(土)にスタートしました。
断食明けの祭り:6月25日(日)または6月26日(月)
犠牲祭:9月1日(予想)
ヒジュラ暦の来年(1439年)元旦:9月21日(予想)